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2005/6/9
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エチオピアの総選挙 事件の直接の引き金は、民衆のあいだに不満が高まっていることかと思われますが、加えて、今回の選挙で120議席以上を獲得し、野党第一党となったCUD (Coalition for Unity and Democracy) は、与党EPRDFとはかなり異なった社会経済政策を掲げており、そのことが今回の事件の背景にもなっていると思われます。 野党連合CUDは、アジスアベバで全議席を獲得したほか、グラゲ県で圧勝、またアムハラ州の幾つかの県で多数の議席を得ました。 CUDを構成する野党のひとつに、アムハラやグラゲの知識人が中心になって結成されたRainbow Ethiopiaがあります。Rainbow Ethiopiaの党首を務めるのは、エチオピア経済協会の会長を務めたブラハヌ・ナガです。長い米国生活の経歴がありますが、エチオピアの財界との結びつきもある人物です。 情報省のバラカット大臣は、今回の騒乱を煽ったのは野党連合のCUDであると発言しましたが、ブラハヌ代表はこれを否定しています。 Rainbow Ethiopiaは、EPRDFの「民族自治」に反対し、エチオピア国民の「市民的統合」を主張しています。ティグレ的「自治」とアムハラ・グラゲ的「統合」の対立といっても良いかも知れません。EPRDFとRainbow Ethiopiaの主要政策の違いは、次のようなものです。
EPRDFが、主に農業生産の改善によって貧困削減を達成しようとしているのに対し、Rainbow Ethiopiaは都市の雇用を振興し、農村の人口圧を減らすほかに、貧困から抜けだす方法はないと批判しています。 他方、もうひとつの野党連合であるUEDF (United Ethiopian Democratic Forces)は、オロミヤ州西シェワ県や、南部州ハディヤ県で圧勝しました。西シェワ県はマララ・グディナの、ハディヤ県はバイエナ・ペトロスの支持基盤です。 野党連合は多くの議席を獲得したとはいえ、都市政党あるいは地域政党としての性格が強いことも否めません。現状では、曲りなりにも全国に支持基盤をもつEPRDFに、対抗するだけの実力があるとは言えません。また、地方議会は依然として与党が独占している状態ですから、遠からず実施されるであろう地方選挙の結果を待ってからでなければ、野党の実力を評価することはできません。 そういう意味では、今回の選挙結果は、とりあえずEPRDFが与党の座を保ったままで、本格的な複数政党政治に移行する流れができる可能性があったと思います。しかし今回の騒乱によって、政権側が(前回の総選挙のときと同様に)野党つぶしへと傾きそうな気配があるのは残念です。 なお総選挙の中間報告は、エチオピア選挙管理委員会(NEBE)のホームページに公表されています。ソマリ州を除く全524議席のうち、492議席の結果が掲載されています。 NEBEホームページ |
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