2002年3月14日 ウォルディヤにて
ウォルディヤは、ラリベラからバスでアジスアベバに上がる途中に通る町です。そこで目にした光景を少し。
その一。私は食堂の外にあるテーブルで昼食をとっていた。とその時。何やら視界の左側から全裸の男が歩いて来るではないか。何だ!!と思ったら、その男性は何やら怒っているらしく、何か叫び、何かを投げ捨てながら去っていった。
それはそれは美しい黒褐色の引き締まった裸体。男性は全く周りの目など気にせず、すたすたとしっかりした足どりで帰っていった。全裸のまま・・・。
その光景を目にして「昔は皆、裸だった、ああいう姿だったんだな」と普通に思ってしまった私。アスファルトで固めすぎてしまった日本という国。覆いすぎてしまった国。ここエチオピアという国はまだ隠しきれない、覆いきれない様々なことがはだけた山々のように見えてしまうこの国。
その二。「ボロは着てても心は錦」というのが私の父の口癖。それでもきっとこんな帽子はかぶらないだろう。嫌がるとも思う。

でもこのおじさんには似合っている。世界中の有名なデザイナーたちがどんなに立派で高級な帽子を作ったとしても、このおじさんの帽子にはかなわない気がする。そして何よりもこの顔。おじさんは優しい目をして、いい顔をしている。
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