2002年1月20日 アジスアベバにて
私はアジスアベバで横断歩道を見たことがない。道路の白線は消えかけている。牛や馬の群が道路を渡ってゆく。トゥムカット(注)の前日、牛の大群が道路を車に追い立てられ、クラクションにせき立てられて走っていた。そんなこと言われても牛だってそんなに早くは走れない。待ってあげる余裕は心にないのか。牛には牛の時間があるのだ。
(注)トゥムカットはエチオピア正教の祝日のひとつです。重要な祝日には多くの家庭で羊や牛をさばいて食べるので、祝日が近づくと家畜の群がアジスアベバの道路をふさぐことがあります。
日本では道路に白線を引くのに1mにつき1万円もすると聞いたことがある。エチオピアの道路にきれいな真っ白い白線を見たことはないが、皆ゆずり合って(?)少しぐらいぶつかっても気にせず、2車線で足りないときは勝手に3車線にして走っている。歩行者は車が途切れるのを待って素早く横断する。臨機応変という言葉が似合う国だと思う。道路事情にさえ、国民が反映されている。面白い。
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