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2001年7月 穀物価格の急落はなぜ起こったのか

今年にはいって、オロミヤ州などの農村で穀物価格が異常に低下している問題について議論しました。エチオピアの穀物価格は例年、収穫期の12-1月頃にもっとも安くなり、収穫期を前にした大雨期(7-9月)にもっとも高くなるのですが、今年(2001年)の穀物価格は7月に入っても下がり続けています(図1を参照)。

穀物価格の低下は都市の住民にとっては朗報ですが、農民は生産意欲を失い、場合によっては翌年の作付けを減らすため、2002年の収穫期に生産量が低下してしまう可能性があります。またエチオピアの農民は毎年、作付けの時期に化学肥料や種もみを購入する資金を借り、収穫期に穀物を売って返還することが多いのですが、穀物価格が下がりすぎると資金の返還が滞る問題も発生しかねません。

穀物価格が低下している原因については、緊急食糧援助との関連を疑う人が少なくありません。というのもソマリ州干ばつ(2000年4月)の被災民や、エリトリア国境紛争(1998-2000年)の避難民を支援するために、大量の穀物が国外から供給されているからです。国連機関の報告書(UN-Emergencies Unit for Ethiopia. Field Assessment Report. 20 May - 15 June 2001)によればソマリ州の町で、援助食糧の流入と同時期に穀物の市場価格が急落しています。

エチオピア政府は穀物価格の急落を重大に受け止めており、援助国や国連機関に対して、援助穀物をエチオピア国内で買い付けるように要請しています(エチオピア国内のある地域で干ばつのために食糧支援が必要な場合でも、別の地域には余剰の穀物があるのがふつうです)。

援助国のなかには、すでに国内買い付けを実施しているところもあります(Walta Information Center. "EU, Sweden purchasing local grain to fulfill pledge". 31 August 2001)。またWFPも食糧の一部をエチオピア国内で買い付けています。

しかしすべての地域で、援助食糧が穀物価格を引き下げていると主張することはできないかも知れません(仮にそれが事実だとしても、それを実証するためには大がかりな調査が必要になるでしょう)。国連機関の別の報告書(UN-Emergencies Unit for Ethiopia. Post-drought Somali region: struggles with past emergency legacy. May 2001)によると、オロミヤ州西部の農村でメイズの価格が極端に低下した原因は、市場が適切に機能していない状態でメイズが増産されたことであるようです。

エチオピアで働く援助関係者のなかには、局地的に穀物価格が急落したり、逆に急騰したりするのを防ぐために、穀物の市場や流通機構を整備する必要があると考える人たちもいます。