2005年07月08日

中学時代 [日常のできごと]

このあいだ、大学の構内を歩いていたら呼び止められて、広島県のとある町からきたという控えめな中学生から、少しだけインタビューさせてくださいと頼まれました。

あとで知ったんですけど、このごろ中学校の修学旅行で大学を訪問するのが流行っているらしいですね。訪れるだけでなく、大学生と話をしてみようというのは面白い思いつきです。といっても、中学生が思いつく質問は限られているのでしょう。なぜこの大学を選んだのか、なにを勉強しているのか、というようなことを尋ねられました。

ありきたりのインタビューにつきあうはめになったな、と思った矢先、その控えめな中学生は、「あなたが中学生のときに、これをやっておけば良かったと思うことはありますか?」と、僕に質問しました。

意表をつかれた僕のまぶたの奥に、お互いに気になる存在でありながら手をつなぐ事もできなかったあの日のクラスメートの横顔が、一瞬だけ浮かんで消えました。

しかし、見ず知らずの中学生にそんなことを白状する義理はないし、だいいち目のまえにいる彼は、地元の中学校に帰って「大学生の考えていること」というタイトルでクラスの皆のまえで発表するに違いないんだから、それらしい回答をしてあげなければと気を取り直して「もっと町内のボランティア活動とか、そんなことをやっておけば良かったと思います」と答えました。

僕は彼に、嘘をついたのでしょうか? 残念ながら、インタビューはそれでおしまいでした。

nishi makoto

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