2004年11月10日
ロバと馬と犬の話 [エチオピア]
ある日のこと、ロバと犬と馬が一緒にミニバスに乗っていました。最初にミニバスを降りたのは馬でした。ところが馬はお金の持ちあわせがありません。馬は車掌に「犬が僕のぶんも払うから」と言うや否や、走り去っていきました。
ミニバスはまたしばらく走り、次に犬が降りようとします。犬が車掌に金を渡し、釣りを受け取ろうとすると、車掌は「馬のぶんももらっておくよ」と言います。驚いた犬が、馬のことなんか知らないと言うのも聞かず、ミニバスは走り去ってしまいました。
最後にミニバスを降りたのはロバでした。ロバは車掌に金を渡し、車掌はロバにお釣りを渡しました。
・・・これはエチオピアの田舎道で車を走らせているときに聞いた話です。エチオピアでは、ロバが道をふさいでぼおっとつっ立っているのに良く出くわします。車が近づいても一向に立ち退こうとしないので、ロバと言うのは何と鈍いのか、いやロバは視力が弱いらしいなどと勝手なことを言い合っているときに、同乗していたエチオピア人のひとりが、いやそれには理由があって、ある日のことロバと犬と馬が一緒にミニバスに乗っていたんだけど・・・と話し始めたのです。
彼の説明によれば、このミニバスの一件があってから、犬は車を見ると、釣りを取り戻そうとして吠えながら走り寄ってくるのだそうです。そして馬は車を見ると、乗り逃げを咎められると思い驚いて逃げだします。ところがロバは運賃も払い釣りももらっているので、車が近づいても逃げたり追いかけたりする必要がなく、俺は関係がないという風でつっ立っているのだそうです。
エチオピアの田舎道、それもあまり車が通らないような道を行く機会があったら、ロバと馬と犬がそれぞれ、近づいてくる車にどんな反応をするか観察してみてください。
nishi makoto
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