2004年09月10日
エチオピアの民話 [エチオピア]
エチオピアの民話には、ハイエナと知恵比べをする勇敢な若者の話とか、わりと馴染みやすいのもあるのですが、なかには予想もしない落ちがつく話もあります。手もとに「タラットタラット」という題の小さい民話集があって、そこに収録されている話のひとつが、ベニシャングル地方(スーダン国境に隣接した地域)に伝わるという「食いしんぼ婆さんと大蛇」です。
この話はひとことでいえば、「食いしんぼ」というなまえの婆さんが、大蛇を食べようとして逆に追いかけられ、出会った動物たちに「おまえと結婚してあげるから助けてくれ」と頼みます。それを聞いたイボイノシシは「俺の牙で大蛇を投げ飛ばしてやる」と力みますが、大蛇を目にして「これはいけない」と逃げてしまいます。そして最後に出会ったネズミが首尾よく大蛇を退治し、婆さんはしぶしぶネズミと結婚します。
何でも食べてしまう婆さんに「結婚してやる」と言われてその気になるイボイノシシもイボイノシシですが、ネズミと結婚してしまう婆さんも婆さんです。ネズミを壁に投げつけたら王子様になったとか、そんな落ちをつけようと考えた人は、ベニシャングル地方にはいなかったようです。
しかし考えてみれば、どこかのお姫様がカエルを騙して鞠を拾わせたうえ、うるさいカエルを壁に投げつけたら王子様になって、ふたり幸せに暮らした、とかいう話のほうが信じられないのであって、約束どおりネズミと結婚するほうが、あたりまえの結末なのかもしれません。気になるのは、それから婆さんとネズミが幸せに暮らしたかどうかです。
nishi makoto
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コメント
この民話では、「食いしんぼ」は良くないって事を言いたかったんだよね??
日本の昔話で特有なのではないのかなぁと思うのは、正体がバレルと消えちゃう系の話です。「雪女」「天女の羽衣」「鶴の恩返し」どの話も、結婚したりお世話になったりしていて幸せであっただろう美しい女性が、みんな正体が明らかになるとどこかへ消えてしまう。消えなくても良くないですか?と思います。
昔話はどれも想像力豊かで、面白いですね。自分の子供にもたーくさん昔話を語りたいです。エチオピアからも面白い話、拾ってきて下さいね。
投稿者 megumi : 2004年09月15日 17:55
大変良い話です。現在の教育に反映出来ないでしょうか?今の教育者が先にこの話を理解出来るかが問題ですが?この先も楽しみに待ちます。
投稿者 田中脩皓 : 2007年04月11日 18:03
