2004年07月26日

戦う権力者 [コメンタリー]

今年の阪神は、なんか中途半端で良くないですね。首位を独走しないのなら、せめて最下位を独走して欲しい。あと久万オーナーには、2リーグ制と1リーグ制のどっちを支持するのか、はっきりして欲しいし、野崎社長は巨人に怒鳴りつけられて真っ青にならないで欲しい。格好のいいところを見せるのかと思ったら、ナベツネに睨まれてオロオロする、阪神球団のすがたは涙を誘います。

それに比べたら、ナベツネその人は好感すら抱かせます。きょうび首相や都知事でも、にやけた顔で国民に媚びを売っているのに、作り笑いを浮かべない権力者は彼だけです。「たかが選手が」なんて新聞記者のまえで発言して、世の中を支配するものと支配されるものとのあいだには、厳然とした身分の違いがあることを、わかり易く理解させてくれる態度が素晴らしい。古田が「戦う選手会長」と呼ばれるのも、敵にナベツネあってこそです。

それに、近鉄の買収を提案したライブドアの社長に対して「オレも知らないような人が入るわけにはいかん」と一蹴する理不尽さは、まさにほんものです。

残念なのは、理不尽さを押し通せるのはナベツネだけであることを理解しないまま、追従する取り巻き連中がいることです。例えばサンスポの「コラム甘口辛口」なんて、ライブドアの社長のことを「31歳の社長は東大在学中に創業し、20代で東証マザーズに上場を果たすなど、若手企業家の間ではカリスマ的な存在とか。創業7年半で年商100億円はすごいというほかないが、一体どんな仕事をしている人なのかよくわからない。」と書いています。

確かに東大卒には良くわからない人もいるけど、でもLivedoor を運営している東証上場企業の社長がどんな仕事をしているか、わからないんだったら調べてみたらどうでしょう。新聞記者なんだし。僕の考えでは、どんな仕事をしているのか良くわからないのは、ナベツネのほうです。

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2004年07月01日

そんなはずではなかった [コメンタリー]

茨城県で、50年間も無免許運転を続けてきた男性が逮捕されたそうです。「シートベルトは必ずつけ、スピード違反はしたことがなかった」と供述しているらしい。僕の大学時代の先輩なんか、数ヶ月おきに追突や接触事故、信号無視を繰り返していましたけど、運転免許は事故や違反をする人にこそ、必要ということでしょうか。

ちなみに僕は、ここ数年というもの殆ど運転していないという事情で、無駄にゴールド免許をもらっています。ならば50年ものあいだ、慎重に運転した茨城県の男性は、交通安全協会から表彰状のひとつも受けとって良いはずでした -- もちろんそのためには、運転免許が必要ですが。

ところが彼は表彰どころか、今年の二月にバイクと接触事故を起こしてそのまま逃走し、今月になって業務上過失障害と道路交通法違反(ひき逃げ、無免許運転)で逮捕されました。警察の調べに対して彼は、「見よう見まねで運転を覚えた。無免許だが、安全運転には人一倍努めてきた」と語ったそうです。

努力したのに、どうして事態はこうも悪化してしまったのか。彼のばあいはもちろん、免許を取らなかったことが不幸の発端です。彼はそんなことが理解できずに、安全運転に努めていましたと語りつづけるのです。

ところで努力といえば、「自分としては物事について我慢するよう努力しているが、限界を超えた」と言った女の子のばあいはどうなのでしょう。もう少し我慢ができたなら、5才の男の子をマンションから突き落とさずにすんだはず。恐らくそれは、彼女も理解しているでしょう。だから、限界を超えたといっているのです。

新聞では、彼女の母親が外国籍であることなど詮索しているようですが、なるほど国籍が原因なら、問題は簡単です。安全運転とかいってもあなた無免許ですね、というのと同じくらい簡単に、お母さんは外国籍なんですねといえる。でも運転免許とは違って、誰も母親の国籍を選ぶことはできないし、選ぼうとも思いません。

新聞を読んだところで、この事件について理解する手がかりを得ることはできないでしょう。なぜなら彼女が理解できずにいる問題は国籍のことなどではなく、いつも努力していてるのに、どうして物事は悪い方向に進んでいくのか、ということであって、今のところその問いに答えられる人は、誰もいないからです。

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