2004年03月02日

羊のあたま [エチオピア]

アジスアベバのアラブ料理店といえば、老舗の「アル・メンディ」とか、アラブの外交官も訪れる高級店「アル・バラカ」がよく知られています。昨年の12月、僕がアジスアベバに滞在していたときのことですが、流行ものに敏感な若い商人から、新しくできた「サナア・レストラン」が最高だと聞いたので、ムスリムの友人たちと一緒にその店を訪れました。

完璧なまでに愛想の良い店員の勧めに従って、鶏や羊肉料理の盛り合わせを頼みました。結果から言えば期待以上の味だったんですが、注文した料理を待つあいだに「羊の頭」がでてきたのには、僕もエチオピアの友人も意表を突かれました。皮を剥いだ羊の頭蓋骨を、丸茹でにしたものです。僕は頭蓋骨に付着した肉の味見をし、顎の骨のなかに収まっていた羊の舌は、友人のひとりに譲ることにしました。

彼が羊の舌を食べたあと、別の友人が、アラブでは羊の脳も食べるんだと言いました。アラブの作法には一同、心を動かされましたが、言いだした本人も含めて、頭蓋骨の中味には手をだせずに終わりました。

そこでアラブはともかく、エチオピアで羊の頭を食べる文化があるだろうか、という話になり、そういえばパン屋で働く職人は羊の頭を食べると聞いた、と誰かが言いいました。というのもパンを焼いたあと、窯がまだ熱いうちに羊の頭を放り込んでおくと、余熱で程良く焼き上がるんだそうです。

nishi makoto

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